【展示会レポート】ロボットスタートアップが振り返るCES2025!

2025/2 インタビュー・イベントレポート

毎年1月にアメリカ・ラスベガスで開催されるCESは、幅広いカテゴリーの先端技術が集まる世界最大級のテックイベントです。その年の技術動向やトレンドを知るために、世界各地から来場者が集まります。
本年は、ユカイ工学の全社員が参加するものづくりイベント・メイカソンから生まれた2つの商品「猫舌ふーふー」「みるみ」のお披露目の他、味の素社やベースドラム社との共同開発実績等を紹介し、多くの来場者へ当社の世界観をアピールしてまいりました。
ユカイ工学はなんと今年で出展9回目。CESの魅力や出展し続ける理由を代表の青木とCES2025の企画・展示をリードしたセールス担当の荒木が語ります。

今回のオンラインセミナーでは、①今年の技術トレンド②CESで反響があったユカイ工学のロボット③ユカイ工学の新商品開発プロセスとCESの位置づけについてご紹介いたしました。

■すべてにおいてスケールの違いに圧倒

CESはラスベガスの主要エリア2箇所LVCC(LasVegas Convention Center)とVenetian Campusで開催され、ユカイ工学はVenetian CampusのVenetian EXPO、スマートエリアにブースを構えていました。

CESは複数会場で開催されており、会場間の移動はバスが推奨されています。非常に混んでいるので、バスは終日大混雑。移動片道に1時間近くかかる(通常時は20分)など、日本の展示会とスケールが桁違い。

■今年の技術トレンド

クルマ

LVCCでは自動車に関する展示では日本企業の存在が目立ちました。EV新モデルの発表をCESに合わせて行うメーカーも出てきており、車体展示~要素技術展示まで大変幅広く展示されていました。エンターテインメントだけでなく、ボイスコマンドや自動運転を搭載した展示も。まるでAI利用の見本市のようでした。

XR

ユカイ工学が出展していたVenetian EXPOがメインになりますが、Ray-Ban Meta smart glasses が100万台を突破して注目され、多くの企業が参入したことを受け、日本企業をはじめ至る所にスマートグラスが多く展示されていました。顔を認識して相手の名前をグラス内に表示する、翻訳するなど、ソフトウェアの要素が強い印象でした。

Food Tech

示し合わせたわけでなく、今年のCESには電気味覚プロダクトをキリン社と味の素社の2社が展示していました。キリン社は明治大学と共同開発した減塩スプーン「エレキソルト」でCESアワードを受賞され、当社と共同出展した味の素社の電気味覚デバイス「Salt Amp(ソルタンプ)」 は大変注目を集めていました。日本国内Food Tech業界のツアーに組み込まれるほど盛況でした。

家庭用ロボット

圧倒的に中国企業が多く、AIやカメラなどの最新技術を詰め込んだ豪華なコミュニケーションロボットが多数展示されていました。中国企業の技術力は強く、価格を抑えるための半導体の活用方法や、エッジAI活用に関しては日本よりもかなり先を行っている印象を受けました。

■CESで注目を集めた2つの新商品「みるみ」「猫舌ふーふー」

左「みるみ」右「猫舌ふーふー」

メイカソンで生まれた2つのアイテム「みるみ」「猫舌ふーふー」を初お披露目した今回のCES。ユカイ工学はVenetian EXPOの奥まったエリアに出展をしていましたが、有難いことにメディアが多くの来場者を呼び、連日人が溢れかえるほどの大人気ブースとなりました。
またInstagramではCES期間中の公開から数百万回も動画が再生されました。

The Verge:みるみ 
CNET:猫舌ふーふー

連日メディア取材を受ける代表・青木

有難いことに多くのメディアに取り上げていただき、Beat of CES賞もそれぞれのプロダクトで受賞しました。

The Verge:The Verge Awards「Best friend」
Engadget:CES 2025「The best tech and gadgets we saw in Las Vegas」
CNET:We Still See These 35 Products When We Close Our Eyes
Wired:11 More of the Most Fun Things We’ve Seen at CES
TechCrunch:The weirdest tech products and claims from this year’s event
Ubergizmo:Best of CES 2025

これまでにCESイノベーションアワードを受賞したことはありましたが、ここまでの反響を得たCESは今回が初めてです。多くのプロダクトがAI搭載を謳いつつも、なかなか期待値を超えられていない中で、AIがなくともシンプルでエモーショナルな表現が説得力を持って受け入れていただけたためと推察しています。

■ユカイ工学の新商品開発プロセスとCESの位置づけ

ユカイ工学では、毎週1時間妄想会と呼ばれるアイデア出しを習慣化しています。自分自身「これが欲しい、これをどうしても届けたい」といった自分基点でアイデア出しです。メイカソンは毎年1回開催されており、職種問わず全社員がチームに分かれて新しいプロダクトを企画〜プロトタイプを開発します。企画からプロトタイプ発表までは約2~3か月です。

2024年の様子はこちらをご覧ください。
https://note.com/ux_xu/n/ncd5d5b467bf4

いまではユカイ工学を代表するプロダクトとなったしっぽクッションのQooboや甘噛みハムハムもメイカソンから誕生しました。
今回の場合はメイカソンから4か月でプロトタイプの完成度を上げ、CESにプロダクトを持って行くこととなりました。量産品で仕様が変更になる可能性もありますが、来場者からなるべく早い段階で市場の反応を得ることが重要であると考えています。

■CESに出展した反響とビジネスインパクトと企業連携の価値

ユカイ工学は今年でCES出展9回目。すべて手探り、来場者を呼び込むために必死だった頃を経験し、今では当社を目当てに来場されるメディア、来場者の方が少しずつ増えてきました。今年は、共同開発「Salt Amp」をご一緒した味の素社、生成AI開発のプロフェッショナルであるベースドラム社と共に出展いたしました。他イベントを圧倒する数のメディア参加者を含む、世界各国の来場者の方々に触れていただける機会となるため、新製品や新技術の露出としてCESを超えるイベントは無いと考えています。

また、有難いことにユカイ工学の新商品開発プロセスに興味を持ってくださる方が増え、このたび「CREATIVE SPRINT」をリリースする運びとなりました。複数人でアイデアを出し合い、クイックにアイデアを形にしていく、体験型の研修です。ご興味のある方はURLをご確認ください。
https://ux-xu.com/creative-sprint

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