水分補給の量やタイミングを知らせるスマートデバイス「mizlog(みずログ)」

2025/7 インタビュー・イベントレポート

[お話を伺った方]
新事業開発室 室長 岩本 雄平 様
新事業開発室 サブマネージャー 栗栖 美和 様(当時)
※2025年に部署異動され、現在はマーケティング部東京グループに所属されています。

炊飯器やタンブラーなど、わたしたちの暮らしを支える製品を作り続けている象印マホービン株式会社。電気ポットを使った見守り事業を20年以上続けている同社のスマートデバイスへの初の取り組みとなる新規事業「mizlog(みずログ)」※ プロジェクトの紆余曲折を伺いました。ユカイ工学は、①量産を見据えたデザイン提案、②ハードウェア・ソフトウェア開発、③クラウドファンディング支援まで、幅広く担当しております。
※mizlogは水分補給の量やタイミングを知らせるスマートデバイスです。


– ユカイ工学を知ったきっかけはBOCCO emoが提供する “ ゆるやかな見守り ”
提案初期段階からラフスケッチでイメージを具現化し、課題をクリアにしていく

岩本様:
わたしはもともとガジェットが好きなんです。BOCCO emoのクラファンを支援し、一人暮ら
しの母との連絡手段に使っていました。機能はIoTなのに、商品デザイン・アプリの表現方
法がとても柔らかくて素敵だなと感じていました。

栗栖様:
新規事業が立ち上がったときから見守りに関する他社事例を調査していたこともあり、岩本
さんよりもう少し前からユカイさんのことを存じ上げていました。素敵なサービスを作られ
ていたので、象印がこういうサービスを作っていけたらいいのに、と羨ましく思っていまし
た。

岩本様:
協力会社さんを探すため世の中を見たときに、我々がやりたいことに対して、トータルで依
頼できる会社は少ないなと思っていました。BOCCO emo発売と同時期からmizlogの検討をし
ていたので、ユカイさんなら製品のデザイン設計からソフトウェア周りまで対応いただける
のではないかと期待して、お声がけしましたね。

栗栖様:
ユカイさんに相談する前から他社さんとmizlogのベースとなる試作機の検討は進めていまし
た。営業畑の私にとって、技術やデザインについてわからない中で決断をしなければいけな
いシーンが多々あり悩みは尽きず…。それに対してユカイさんはすでにBOCCO emoの実績が
あることに加えて、初期段階から具体的な手書きスケッチの提案があったりと、一緒に考え
てくださるスタンスだったのですごく心強かったです。

初期のラフスケッチ

– 初めてのスマートデバイス開発
紆余曲折を経て、大切な人とゆるくつながれるmizlogへ

岩本様:
象印では、すでに20年以上ポットを使った高齢者見守り「みまもりほっとライン」の実績が
ある中、「見守り」領域での事業を拡大するため、我々の新規事業チームで検討を開始しま
した。最初は高齢者の服薬問題からスタートしましたが、現場の方と対話しながら悩む日々
が続きました。

高齢者をターゲットとしたときに、子世代から親へ一方的に見守りをするのではなく、BOCC
O emoのように、双方向で同じものを使って、ゆるく繋がれるのがいいのではないかという
アイデアが見えてきました。その方法として飲水量を記録・共有したいとユカイさんに相談
したように思います。

飲むタイミングを、ふわっと光って教えてくれる

ユカイ工学・水落:
これまで象印さんがやられてきたことを踏まえ、象印さんから当初から期待いただいていた
「ユカイっぽさ」を探りながら機能の具体化を提案していきました。デザインは一から担当
させていただいたので、生活空間に馴染むように、筐体のサイズや色味、LEDがさりげなく
ふわっと光ることなどに気を付けていました。一見ただのコースターだけれど、実はテクノ
ロジーがぎゅっと詰まっている。そんなデザインを目指しました。

飲むタイミングを、ふわっと光って教えてくれる

水を飲んで休憩すると、アプリ内で植物が育つという遊び心も交えて

岩本様:
わたしは元々商品の企画や設計を担当してきたのですが、慎重にものづくりを進める中で企
画が頓挫してしまったものをたくさん見てきました。mizlogは象印としても一歩踏み込んだ新しい商品なので、ユカイさんに協力してもらえたことは商品化を進めるにあたって重要な
ピースなのだと思っています。
わたしたちの社長も、ご自身の体験から介護に課題を感じていらして、見守り領域を大切に
考えてくれていたので支えとなっていたのも大きかったです。

栗栖様:
ユカイさんから試作いただいたデバイスを使って、全社員へのアンケートや、家族単位での
実験を複数回実施しました。興味を持ってくれる人も多く、社内協力者がいることは検討を
進める上でわたしたちのバックアップとなりました。

岩本様:
社内実証実験を経て一番大きな変遷は、ターゲットを高齢の親と子の間の見守りから、働き
盛りの世代、ちょうど我々世代へシフトしたことです。ターゲットに併せて製品デザインも
見直しました。
クラウドファンディングへの挑戦を通じて、まだ見えていないニーズを汲み取りながら可能
性を広げていきたいですね。


2025年8月6日まで、All or Nothing方式でのクラウドファンディングに挑戦しています。
皆様からのご支援をお待ちしております。
Kibidango:https://kibidango.com/2784
GREEN FUNDING:https://greenfunding.jp/lab/projects/8908
製品紹介動画:
mizlog(みずログ)|日常を記録するコースター【象印マホービン株式会社】

今日、いつ水を飲んだか覚えていますか?
多くの人が、水分補給の重要性を知りながら、
気づけば何時間も飲まずに過ごしています。
オフィスや在宅ワーク、家事や子育ての日常生活でも
「飲み忘れ」は起こりがちです。
そんな課題を解決するのが、
象印が開発したコースター型のスマートデバイス。

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